眠り姫

美「翔、テストすごく頑張ってたから。
ご褒美。」

少し微笑みながら、そんなことを言う。

「でも、いいの?
多分ものすごく人多いと思うけど。」

美「別に、そんなの大したことじゃない。
一緒に出かけたいって言ってくれてたわけだし、ちゃんと約束は守るよ。
それに、少しだけど花火も上がるらしいんだ。
久しぶりに見たいと思ってたんだが、せっかくだし翔と行きたいなと思って。」

そんな嬉しいことを言ってくれる。

ここまで言ってくれているのに断る理由もない。

「なら、行こう。」