眠り姫

それでも息苦しくなってきたことに、何故か少し安心して、少し残念に思う。

プールの縁に移っていた翔へ手を伸ばすと、思いっきり引き上げられた。

「はぁ、はぁ…」

思いのほか酸素が足りてなかったようだ。

ゆっくり息を吸い込むと、なんとも言えない表情で5人がこちらを凝視していた。

「どうした。」

和「美麗ちゃんって人魚姫なの?」

は?

この子は何を言っているんだ。