眠り姫

蓮「座れ。」

沈黙を貫いていた蓮さんが、決して大きくはない声で、しかしみんなにはっきりと聞こえるように呟いた。

その一言で座り出す3人。

どうしたものかと思っていると、翔が私の手を取り隣に座らせた。

「あんたお弁当は?」

手ぶらな弟に問いかけると、

翔「家で食った。」

と。お弁当の意味…。

すかさずその会話を聞いた龍樹くんが

龍「お弁当?
おまえ、弁当なのかよ笑
っていうか、なんでみれーちゃんがそんなこと知ってんの?」

翔「知ってるも何も、一緒に住んでんだから当たり前だろ。」

「「「えっ」」」 「チッ」

なんか、驚きの声とともに舌打ちが聞こえたんですけど。