その時
着信が……

見ると
拓也だった。

沙織は
出た。

拓「昨日はどこに泊まったの?  」

沙「何が?」

拓「昨日、帰らなかったから」

沙「何で知ってるの?」

拓「沙織の事は何でも知ってる  んだ」

沙織は
恐かった。
とっさに

沙「実家に行ってたの」

拓「ホントに?」

沙「ホントだよ」

拓「俺は男とどこかに行ってる  のかと思った」

沙「もう寝るから切るね」

電話を
切って
沙織は
少し
震えていた。

沙織は
「どうしたら拓也と縁が切れる  んだろう?」
と考えた。

電話を
変えるのは
簡単だけど

会社も
部屋も
知られてるなら
意味がない。