あれから2週間。
あの日、約束を破ったからなんだろうか。
一向に涼くんから連絡が返ってこない。
先日我慢できずに家にも行ってみたが、彼が帰ってくることはなく。
途方に暮れる私に連絡をくれたのは、理久だった。
“久しぶり!元気?”
元気としか返しようのないメッセージにそう返信をすると、すぐに次のメッセージが届く。
“よかった!今大阪にきてるよ~”
そのメッセージとともに送られてきた写真には、なんと。
通天閣の前で無邪気に笑う真琴さんや慎太郎さんに交じって、涼くんも写っていた。
今、彼は大阪にいるのか。
そんなことすら知らなかった。
この写真がまさか私の手元に届いているとは思ってもいないであろう彼は、随分とふざけた顔で写真におさまっている。
私の前では見せないその顔があまりに愛おしくて、誰が見ているわけでもないのに恐る恐る保存ボタンをタップした。
やめたいのに、私はやっぱりイケメンにとことん弱い。
理久によると、先輩のツアーに同行しているということで、この後は京都に行くらしい。
“お土産買ってくから、週末会おうよ”
涼くんからの連絡もない。洋介にも会いたくない。
私は八つ橋をねだって、土曜日に理久と会う約束をした。
涼くんも、地方に行くと必ずお土産を買ってきてくれていたが、今回はきっとそれもないのだろう。
もう彼には会えないのかもしれない。
でもそれならそれでいい。
それが正解。
涼くんの画像を眺めながら、呪文のようにそれを繰り返した。

