...それは嫌だ。自分で
壊しておいたくせして
虫が良すぎるけど、でもあの日
夏目くんは私に話してくれた。
どれだけ、王様の事を大切に
思ってるか包み隠さず話してくれた。
葉瑠「皆で食べるご飯は美味しいよね!」
偉琉「は?」
葉瑠「私、食堂ってあまり来ないけど
でも、たまに来ると沢山の顔に出会える。
今日も一人ぼっちでご飯を食べる
寂しそうな人の顔。王様の手下になって
楽しそうに笑ってる人の顔。
助ける事も手下になる事も
出来なくて悩んでる人の顔。
明日は自分が標的になるかもって
怯えてる人の顔。ここには沢山の顔がある。
楽しくない高校生活。先の見えない不安。
生徒会の人達になんて会いたくない。
...でもここに来たいと思う。」
夏目くんが一人ぼっちになるのは嫌だ。



