王様生徒会長と最弱ヒーロー


葉瑠「でも、言えないよね。
だって夏目くんは見失っちゃったんだ。
自分の歩く道も向かう場所も見失って
迷子になっちゃったんだ。
誇れないよね。自分は全然すごくない。
すごいのは王様だ。そう思い続けている内に
自分を愛する事が出来なくなっちゃったんだ。」

夏目 壮吾が消えていくんだ。

葉瑠「これから先もずっとあなたは
自分を褒められない人生で満足ですか?
見失ったまま迷子のままの人生に
少しも不安は感じませんか?
標識はきっと見つかる。
1人で探すのが大変だったら
私たちも一緒に探す。だから、夏目くん。
すごいねって言える自分になろうよ。」

完璧だと思った。
これで夏目くんも...

壮吾「くだらねぇ。
おい、お前。」

賤民「はいっ!」

壮吾「俺が名前書いて
出しといてやるよ。
じゃあ、お疲れさん!」

偉琉「...残念だったな。
壮吾はそう簡単には落ちねぇぞ。」

だけど、鉄壁に守られた
生徒会の絆をそう簡単には
打ち砕く事は出来なかった。