王様生徒会長と最弱ヒーロー


葉瑠「いつでも1番を目指してた
王子は、いつの間にか2番になった。
2番になって3番になって...今では
自分が何番なのか分からなくなった。
でも、それでもいい。
王様の背中を追えばいい。
だって王様はすごい人だ。
皆を従える事が出来る。
全てが王様の言う通りになる。
でも、違うよ。1番すごい人は
あなただよ。夏目くん。」

不安なんだ。毎日。

葉瑠「テストで496点を取った。すごいね!
サッカーの代表選手に選ばれた。すごいね!
バレンタインデーに女の子から
チョコを100個もらった。すごいね!
夏目くんのすごいねは沢山ある。
だけど、違うよね。
すごいねって言って欲しい人は
私じゃない。王様でもない。
...もちろん、お父さんでもない。
夏目くんがすごいねって
1番言って欲しい人は
自分自身なんじゃないのかな?」

失っていくんだ。少しずつ。