葉瑠「世界で1番美しいのは誰?」
美乃「え?」
葉瑠「鏡に向かって魔女は言った。
安心したくて。鏡だけは自分だと
答えてくれる事を知っていて。
でも、違う答えを言った鏡に
怒った魔女は鏡を床に投げつけた。
違う。これは、私の求めてた答えじゃない。」
美乃「何なんですか?
私の話はまだ...」
葉瑠「その日から、魔女は
鏡を恨むようになった。
鏡がいけないんだ。私の求めてる
答えとは違う事を言ったから。
全部、鏡のせいなんだ。
だから、壊そう。粉々になるまで。
鏡を見るも無惨な姿にしてしまおう。」
私の言葉の意味が分かったのか
さっきまで不満げだった
美乃ちゃんは押し黙った。
葉瑠「鏡は言いました。
全て知っていた。
でもあいつのためなんだ。
全ては鏡の優しさでした。
鏡はずっと前から覚悟していた。
あなた自身の手で鏡を割る事を。」
そして、美乃ちゃんの事を
真っ直ぐ見つめる輝龍くんの方を見た。



