そして今日、私たちに一通の電話が入った
その電話の内容を聞いて私たち家族は声が出なかった
内容はこうだった

警察のものです。山下さんのご自宅でしょうか。
今朝、山下 彩音さんのご遺体が河川敷で発見されました。
外傷がとても酷く、本人確認をしてほしいです。
この後、警察署に来てください。

そんな電話だった
その瞬間、私は罪悪感に押しつぶされそうになった
私があの時彩音を1人にしたから。
私があの時本なんか読んでいたから。
私があの時、あの時、
母は涙を零しながら、呼吸もままならない状態で私の頭をさすった
「何も悪くないわ、貴方は何も悪くない」
あぁ、何故、、彩音は殺されなきゃならなかったの


警察署に行くと痛い安置所に案内された
入って思った。彩音に間違いないって。
昨日来ていた服、付けていたブレスレット
だけど、顔を疑った
なぜ、こんなに


潰されているの


まるで石で殴られたかのように…
「殺人犯が、!殺人犯がやったんだ!!」
私は大きな声で叫んだ
「落ち着いてください」
警察の人が私を叫ぶのを止める
「アイツだ!アイツだ!」
あの時私は石で何かを殴っている男をみた。
「殺人犯は昨日の夕方に捕まりました!」
え、?私は頭が痛くなった
じゃ、私の見たニット帽の男は?
殺人犯じゃないってこと?じゃ、
あいつは誰。
「私はあの時、探しに行った時にニット帽の男が石で殴っているのを見ました。そいつが犯人だ」
そう言うと警察の人は
「何を殴ってるのか見ましたか」
そう聞いてきた。河川敷なんだから彩音に決まってる
「何も証拠もないのに捜査をするは出来ません」
「なぜ!なんでよ!」
あの時の男の表情を1度も忘れたことの無い
ニット帽を被った男。