掃除もそろそろ終わりか。


水が入って重そうなバケツを

ゆるふわを体現したかのような

春宮さんが持とうとするので


俺はヘラッと笑って

「春宮ちゃんはあっち」

と、言って花瓶を指さしてバケツを奪う。


ほーい、と気の抜けた返事をして

彼女は教卓の花瓶に向かって歩いていく。