愛って何よ?

「お疲れ様です。
本社から来ました早川です」

そこにいたのは一言で表すと、とにかく大きくて雰囲気のある男性だった。

「関西事業所の関谷(せきや)です。
時間ないので、車に乗ってから改めて自己紹介しましょう。
荷物持ちます」

関谷さんはそう言って私が渡したクーラーボックスとパソコンの入ったバッグを持って、車へと案内してくれた。

チラッと時計を見ると、商談までは一時間弱でうながされるまま助手席に乗り込むと「会社までは五分くらいです」とすぐに車を発進させた。