「あぁ」とだけ答えて野村くんはそのまま布団に横になった。


酔っぱらいー!

野村くんがもう二度と寝ぼけない様に、心の中で静かに地団駄を踏んだ。

酔っていての行動だとは分かる。
でもあの距離で綺麗な顔に見つめられたら、誰だってドキドキするって。

近いんですけど!
距離感とか最近の野村くんは!
我が家に呼ぶのはもう金輪際お断りしよう。

私の気も知らずにスヤスヤと無邪気な寝顔の野村くんが、急に憎らしく思えた。