「な、んで?なんで、そんな顔するのぉ?」
私は龍玖の体を自分の体から離しながら聞く。
すると龍玖は呟く。
「だから、嫌いなんだよ…っ!!涙が!目障りなんだっ!」
龍玖はまた私の体を壁に押し付けて傷をえぐるように舐めた。
「痛いぃ〜っ!やだっ」
「もう、多分手遅れだよ。バイキン入ったから。」
は?
なに言ってんの?
龍玖。
「美紅の事奪うから。」
「なに、言ってんの。」
私は恐る恐る聞く。
「駆け引き、」
か、駆け引き――…?
なによ駆け引きって…
意味分かんない!
「せいぜい、俺に惚れないように頑張れば?まあ、惚れさせて見せるけどね。」

