散々騒いだ後、昨日はお開きとなった。後片付けが大変だったことを覚えている。ちなみに後片付けは俺一人でした。リリーたちは騒ぐだけ騒いで帰って行った。とんだ問題児だ。
一度目を覚ますともう眠れないので、俺はシャワーを浴びて、パジャマから服に着替えた。
朝ご飯にはまだずっと早い。俺は本をかばんの中から出し、暇つぶしに読もうと思った。
「キャハハハハ!」
聞き慣れた笑い声が廊下から聞こえ、俺はページをめくる手を止める。恐る恐る時計を見ると、まだみんな眠っている時間だ。
バタバタと廊下を走る音や、誰かが転ぶ音が聞こえた。
あの二十二歳児!!こんな朝早くに騒いだら迷惑とも知らないのか!!
怒りでいっぱいになり、清々しい朝はどこかへ消えた。
俺は部屋を出て、リリーを探した。もちろん説教をするためだ。
リリーは丘の下に広がるビーチを歩いていた。一人ではなく、昨日馬鹿騒ぎをしたギール人たちと一緒だ。


