本を静かに読んでいる小町は、問題児ではないだろう。強いて言うなら、彼女は自分の意見をはっきり言わないことだ。アレックスやリリーのように暴走していないので、きちんと言うべきことは言ってほしい。

小さな子どもたちと手遊びをしているリーは、リリーと同じようにどんちゃん騒ぎが好きだ。しかもパーティーが始まると爆竹や花火を取り出し大きな音を立てるので、こいつも問題児だ。

老婦人にタロットカードを使って占いをしているイワンは、会議中に占いや魔術を持ち出す。占いで世の中のことがわかるはずないのに、彼は占いや魔術を信用していて、「今日の運勢は……」とわけのわからないことばかり言う。よってこいつも問題児だ。

ギール国で会議の準備をしてくれているジャックは小町と同様、問題児ではなさそうだ。会議も真面目に参加していて、意見もきちんと話している。俺の進めたいように会議を持って行ってくれているので、ジャックには何かと助けられている。

手鏡を取り出し、化粧をしているフローレンスは問題児だ。会議中に化粧をするのは当たり前。会議が予定時間よりも少しでも長引くと、勝手に席を立って帰ってしまう。「今日は服を買いに行きたいから!」「今日は彼氏とデートだから」という理由で、会議を休むこともある。