俺の同僚曰く、世界平和はどんちゃん騒ぎと笑顔でできている「上」

そう俺が言うと、胸元を掴まれリリーの方を向かされる。リリーの顔が近い。

「私は大体決まってるから大丈夫!リーバスのスーツを選ぶの楽しいよ!!」

「そ、そうか……」

俺は試着室へと店員に案内してもらい、二着とも試着をした。

普段の会議に着るスーツとは違い、どこか堅苦しい。会議に着ているスーツと比べ物にならないほどこのスーツが高いというのもあると思うが……。

「う〜ん……。やっぱり一着目の方かな。リーバスはこっちの方が似合うよ」

リリーが嬉しそうな表情を見せる。その表情にここに来てよかったと始めて思う。

「そうか…。それならこれを買おう」

足らないお金はリリーに支払ってもらったが、スーツを何とか購入した。

ジャックたちのもとへ行こうとしたその時、リリーが俺の服の裾を掴んだ。

「ねえ、私の着るドレスを一緒に選んでくれない?……リーバスに選んで欲しいの」

じっと青い目で見つめられる。無垢で汚れを知らない子供のような目で見つめられ、体が熱くなる。頰に熱が伝わった。