その日の夜は、眠れなかった。



次の日、重い頭を押さえながら会議場へと向かう。寝不足なんて久しぶりだ。その分ダメージが大きいような気がする。

「リーバスさん、おはようございます……ってどうされたんですか?その顔…!」

会議場にすでに来ていた小町が俺を見るなり、心配そうな顔を見せた。

「……そんなにひどい顔なのか?」

小町は黙って頷き、手鏡を取り出して俺に見せる。そこには目の下に隈ができ、髪がボサボサの自分が写っていた。

「……これはひどいな……」

手櫛で髪を整える。小町はずっと心配そうな顔だ。

「リーバスさん、本当に大丈夫ですか?どこか具合でも悪いですか?」

「いや、大丈夫だ」

ジャックやフローレンスたちは、身なりにとても気を使っている。リリーもそれなりに……というか、貴族だからなのかきちんとしている。

しかし、俺も気をつけている。他国の人間が多くいる場所だ。ドリス国代表として、恥をかくわけにはいかない。