教室に戻ると、これもまた恒例の自己紹介。

そして、一番最初……正直、こればかりは本当にうんざりする。

「はい、それでは、名前、出身中学、好きなこと、嫌いなこと、順番に自己紹介して下さい」


やだなーと心の中で呟きながら、私が席を立ち上がろうとした瞬間、


ドン、ドン


私の後ろの席に座っていた浅井君が、机を両拳で叩き、担任の山川先生に向かって大声で言った。



「やめようぜ、自己紹介なんて、くだらねぇ」