「は?」


「だから、貸せよ」


「は?何を?」



「教科書だよ。俺様は持って来ないんだよ」



「はぁ?」



「何言ってるの?貸したら、私教科書ないじゃない?」



「お前、頭いいだろ、よしよし、なくても大丈夫だ。」そう言いながら、浅井君は私の頭をなでなでしてきた。

「ち、ちょー」

今度は私の両唇をつかみ、私を黙らせた。

私はものすごい勢いで、浅井君の両手をつかんだが、なかなか離してくれなかった。

痛みが頂点に達した時、浅井君はようやく手を離し、私の頭をポンっと2回叩いた。


「あはは、よろしく!赤川凛華!」