「おい、またか、お前ら、邪魔!」
いきなり現れたのは、入学式以来の浅井君だった。

「何、あんたずっと休んでるの?また、留年したいの?」

「ち、ちょっと、唯、留年って?」


「こいつ、本当は2年生らしいよ、出席日数足りなくて、もう1回、1年生よ。」


「そうなんだ…」


「うるせー黙れ、どけ、邪魔!」


「浅井聖真、私の親友、いじめないでよね、凛華、なんかされたら、すぐに言いなよー」
そう言うと、唯は自分の席に戻った。



下の名前、『聖真』って言うんだ。
名前は素敵なのに、本当に態度悪い…
私がそんなことを思っていたら、


「おい、貸せ」
いきなり浅井君がよく分からないことを言ってきた。