少し靴箱で啓太を待っていたけど、来る気配は1ミリもない。
時間は7時を過ぎて、さすがに帰ろうと思い、校門を出た。
久しぶりに1人で帰る帰り道は、なんだか長く感じて。
啓太といる時間って、私の生活の一部みたいなものなんだなって実感する。
「江夏?」
歩道をゆっくり歩いていると、車が隣にゆっくり止まり、運転席から声をかけられた。
「伊藤先生!」
「久しぶりだな」
その声の主は伊藤先生で、私に片手をあげるとニコっと笑った。
「何してんの?1人?」
「あー…まあ、はい」
なんて苦笑いをすると、助手席に乗っていた綺麗な女の人と目が合った。
「あ!パンフレットの子!」
「え?」

