次の日は土曜日で、出発前にもらった先生の家の合鍵を使って、先生のお部屋でゴロゴロしている。
ベットに寝っ転がって、ウトウトしているとスマホが鳴った。
「先生だ!」
すぐ声に出しちゃうのが悪い癖。
子供だなあ…私。
「もしもし!」
『久しぶり』
「うん!どうしたの?」
『今から俺の家行ける?』
「もういるよ?」
耳元で聞く、先生の優しい声。
久しぶりに聞く、大好きな声。
『リビングの棚にさ、茶色い封筒あるか見て』
「茶色い封筒?」
『そう』
「何段目?」
『2段目だったかな?』
茶色い封筒…
茶色い封筒…
「あー、ごめん。3段目だわ」

