ジン先生みたいに、私を風のように連れ去らう人がいた。
だから、見なくてもわかるよ…
この手の感覚。
また、こうやってずるいことするんでしょ…?
「せんせっ…」
引っ張られる手を見て、久しぶりに握られる手を見て。
抑えていたはずの涙がこぼれていく。
「ばか。泣くのにはまだはえーよ」
先生は、駐車場にあった車に私を乗せると車を走らせた。
そしてしばらく走って、私と話す為に車を停める。
「こんなことして大丈夫なんですか…」
「さあ?」
「じゃあなんで…」
「永遠を誓うならお前がいいなって」
「先生が…っ、本当に結婚しちゃうかとっ…思って……っ」
久しぶりに見る先生の目。
冷たい目と、甘い目と、意地悪な目と、真剣な目と、優しい目。

