もう、私の知っている先生は、どこにもいない。
式はスムーズに進んで、リング交換に入った。
先生がマナミさんの左手に指輪をはめて、その後にマナミさんが先生に指輪をはめる。
結婚した証拠みたいで、さらに苦しさが増す。
「それでは、誓いのキスを」
牧師さんがそう言うと、先生がマナミさんのベールを上げた。
お互いの顔が近づいて…もう見るのが嫌で目を瞑った。
そしたらその時、扉が開く音が聞こえて…
「…俺は、逃げないって言ったよ」
「…ジン?」
「遅れてごめん。迎えに来た」
扉を開けたのはジン先生。
ジン先生はそう言うと、マナミさんの手を引っ張って、式場を出て行った。
そのあとすぐに、周りが騒つく。
もちろん、私も。
だけど、そんな中…

