ホッチキスの芯を詰め替えながら、そう聞いてくる先生の顔はいたずらっ子の子供みたいで。
その笑顔で、また好きが増える。
「ありがとうございました!」
「いいえ」
1時間くらいして、ホッチキス留めは無事に終了。
白浜先生との作業時間も、共に終了。
「気をつけてな」
「さようならっ」
職員室まで一緒に行った後、私たちは笑顔で別れた。
ああ、好きって、こんなに楽しかったっけ?
恋って、こんなものだった?
帰り道、先生を思ってキュンてして。
明日は数学だって思えば、舞い上がる。
お風呂に入っている時も、夜寝る前も、先生のことが頭から離れない。
だけど、ああ…本当に好きなんだってその度に後悔もした。

