逃げる…って?
どういうこと?
「江夏ごめんね。案内続けてくれる?」
「あ、はい」
それからは、とりあえず校内を案内し終えた。
案内を再開してマナミさんとは普通に話したけど…
でもやっぱり気になるのは、ジン先生とマナミさんの関係。
「…ごめんね。びっくりさせちゃったよね」
「え?」
「元彼…なの」
案内が終わって中庭に座っていた時、マナミさんが悲しそうに笑って私に話しかけた。
手に持っているコーヒーに、少し力が入ったのもわかる。
「元彼…」
「でもね、婚約者がいるって言ったら別れようって。…引き止めてくれるって勘違いしてたの」
ジン先生も、私と同じだったのかな。
ずっと前から、それも生まれた時から決まってたこと。

