「指輪…素敵ですね」
思わずそう声が出て、マナミさんが私の視線を辿って、左手をあげた。
「婚約指輪、買ってもらったの。って言っても、私が急かしちゃったんだけどね」
…聞きたくなかった、そんなこと。
「ごめんなさい。なんか照れるね…」
黙った私に対して、照れ臭そうに笑うマナミさん。
きっとこれも、大人の余裕なんだ。
それから適当に話しながら、一通り教室を案内した。
そして1階の残りが、パコソン室だけになり、紹介しようとして前を通ると、ドアが開く。
「おっと…ごめんね」
中から出てきたのは、情報科のジン先生。
私、この先生好きなんだよね。
相談のってくれるし、ダルかったらいつもパソコン室に逃げるの。

