先生はめんどくさがり。



「まぁ確かに美人だよな」





簡単にそんなことを言う先生。


こんなにも譲りたくないって思うのに、先生が結婚する時…私耐えられるかな。





「引き止めれば?」


「……え?」





そんな事、私にできるの…?


どうやって?





「お前からキスして、全力で俺のこと引き止めてみろよ」





いつか見た、先生の真剣な眼差しが、私を捉えた。


…そんな目に、吸い込まれそうになる。





「できないなら、俺行くわ」





何にも答えない私に、先生は窓枠から下りた。


私の横を通り過ぎようとしていく、先生の手を咄嗟に握る。





「…でき、ます……」


「ふーん。じゃあはい」