試合終了後、私と涼香は行く相手校の見送りに行く。

戻ってくると、部員達が部活の片付けをしたり、自主練をしていた。

「あの!」
後ろから、声をかけられて振り返ると雪代くんが立っていた。

「すみませんでした。俺、誘っておきながら一度もシュート決めれなかったし
結果を残せなくって…。」

俯きがちに謝る。

すると、涼香が雪代くんき近づいて行くと、

「サッカーは、団体競技だ。だから点を入れることだけが重要じゃない。
チームとして一点を取るためのパス回しだったり守りが大事なわけでしょ!
今日は、あんたのアシスト良かったじゃん
あれがなかったら、一点決まってないし」

と、雪代くんの胸に涼香は左の拳コツンとをぶつけて



ニッと笑った。

「お疲れ様」


雪代くんは、嬉しそうにクシャッと笑う。

「ありがとうございます。でも、次の試合ではもっともっと頑張ります」

涼香は、

「おう!
じゃあ、明日夜7時に神社鳥居のとこ集合な!柊晴にも伝えとけ」

と、いうと身を翻して部室の方へと駆けて行った。

その後ろ姿を、雪代くんは嬉しそうに見つめている。

「雪代くんよかったじゃん!」

あたしが声をかけると

「はい!明日は、よろしくお願いします!」

雪代くんはピコリと頭を下げる。


そんな、素直な後輩を見てあたしはいい案を思いついてしまった。