向日葵だけが知っている

先輩は紙切れを取り出しグシャッと丸めた。
「こんなの。バカだ。」

私たちの周りには少し人だかりが出来ていた。
「いじめ?可哀想…」
「どうしたの?何があったの?…」

その中にはクスクスと笑っている女子たちもいた。中学三年生の人達だ。
もしかして…あの人たちが?

中村先輩はその人たちに黙って近づいた。
「な、何ですか?」