私は、レースが終わっても、あのお姉ちゃんの走りが忘れられなかった。

…だから、将来はお姉ちゃんの走るレースでアナウンスをして、お姉ちゃんの役に立つ仕事をしたいと思って。

だから、放送部に入りたかった。



「っという理由なの。」

美千留は少し笑うと言った。
「…シスコン」

「違うよ。」

まあ、美千留には否定したけど、一応私も自分がシスコンだってことは自覚してる。


でも…このとき私はまだ知らなかった。そんな自分が変わる日が来るなんて…