ひまりたちが曲がり角に消えたあと、一人の生徒が部室に入ってきた。
「失礼します。」

「あっ、来た来た!」

生徒に駆け寄ったのは部長。

そのふたりをたくさんの生徒が一斉に見た。
「ねえねえ、あれってあの…だよね。」
「こんなところで会えるなんて!でも、何でこんなところにいるの?」

「あんたたち知らないの?…さんと工藤部長って付き合ってるんだよ。」

「まじで!」

「嘘…。ショック…」




…そう、その生徒は、紛れもなく「辻井さくら」だったのだ。