そして、…直樹。
さっきは気持ちが荒ぶってたからスルーしちゃったけど、もう一回かけ直そう。

私は直樹に電話をかけた。
「もしもし―さくら?」

「うん。ごめんね、さっき出られなくて。」
「大丈夫だよ。何か用事があったんでしょ。別に大丈夫。」

チクリと胸が痛む。用事じゃないんだけどな。
「あのね、図書館なんだけど、○○図書館に10:00集合でいい?」
「うん。いいよ。じゃあまた。」

「うん!」