向日葵だけが知っている

「凪沙?…」

凪沙ちゃんは黙って美千留をにらみつけた。
「Bが来なくなったのって、あんたがBに悪口言ったかららしいじゃん。そんないじめっ子なんかと一緒にいたくないんだよねー。」

いいぞー!クラスの男子がそんな声をかける。
「だから、もう話しかけないで。…端山。」


端山…端山…。頭の中でこだまする言葉は、美千留を傷つけるのに十分だった。

「ねえ、ミッチー!」
…あのときの凪沙は何だったの?私を陥れたの?

その言葉は、…声にならなかった。