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「面白かったー!」

雨降る朝に、が終わった。光希先輩は本当にちょい役だったものの輝いていて、私が後輩なのが誇らしくなった。

「私も、あんな演技ができたらな…。」

…無意識に出た言葉は、ふたりのロッテの不安を表していた。

セリフは全部覚えたし、自分なりのルイーゼも考えてたどり着いた。…でも、やっぱり、怖いのだ。練習ではできているけど。

本番、それはたくさんの人が見に来て。失敗は許されない。しかも下手な演技も許されない。
加えて、私は人前が苦手なのだ。

…うまくいかなかったらどうしよう。

私は大きくため息をついた。