顔を上げると瀬戸が開いたノートを除き見ていた。

血の気が引いていくを感じる。

私は慌ててノートを閉じた。

「見ちゃダメ!!」

よりによって瀬戸に見られるなんて。

絶対笑われるに決まってる。

ガリ勉なんてダサい。

私は無かったことにしようとノートを机の中にしまった。


「頑張ってんだ」

え?

胸がドクドク音を立てる。

びっくりして瀬戸の顔を見ると、瀬戸も私の顔を見ていた。

慌てて目を逸らす。

驚きだった。

まさか、瀬戸にそんなことを言われるなんて。

素直に、嬉しかった。