「・・・・・・と、」
「と?」

怒っているのではなく、威嚇している先輩に不本意ながらも重い口を開いた。そう、不本意ながらも!

「・・・泊まる場所の、確保?」
「・・・は・・・あ?」

さっき凄んでた人とは思えない拍子抜けした声が耳に届いた。
私たちのやり取りが全く聞こえない大音量の音楽とイチャつく男女が多いCLUBに感謝した。

夏。クーラーがきいているこの店で、冷や汗を流しながら私は全速力で逃げ出した。