「肉まん最強だなー!」
「おにぎりのほうが最強だね!」

私の手におにぎり、響の手に肉まん。

夏に近づくこの時期に肉まんを食べる響に疑問を抱きながらおにぎりを口に含む。

「あのさ、ストーカーっていつも警察に引き渡してるの?」

「いや、厳重注意で見逃してる」

「見逃してるの?何で?」

また、ストーカーされそうな気がしてならない。
警察に任せたほうがいろいろと便利だと思うけど。

「いかがわしくない店でも、夜に働いてることが学校にバレたらヤバいだろ?」

「あ、そっか。」

そんなことになったら、副会長を辞めることに・・・。もしかしたら、停学になったりして・・・?

「だてに2年以上もあそこで働いてねーよ!」

2年・・・?

「え?!じゃあ、高1からあそこでバイトしてるの?」

「ああ」

「偉いねー」

「ババアみたいなこと言ってんじゃねえよ・・・。ほら、帰るぞ!」

いつの間にか肉まんを食べ終わっていた響は、バイクに乗った。

それを追うように私もバイクに乗った。