恋する剣士

後日、容保からの呼び出しで黒谷へ

「アキラは、牢に入れられている
昴のやり方だ
牢にいると希望が消え、思考能力が低下する故
操りやすくなるという」

「…酷い
逃げない、昴に従うって言ったのに…」

「昴は、アキラを大事に思っておる
アキラは、大事に思われていることは認識しておるが
お互い、接し方がわからないのだろう
口出し出来るような相手でもない
下手に刺激すれば、アキラへ八つ当たりしかねん
堪えてくれ」

「もう一度、逃げることは出来ませんか?」

「アキラが逃げないと言いだしたのだ
もう、逃げることはないだろう
それはそうと
アキラの心境の変化に心当たりはないか?」

容保は、遠回しに明の想い人を探そうとしたが

「皆目見当もつきません」


近藤の返答に、がっかりした