恋する剣士

頭に包帯を巻いているものの
以前と変わらぬ元気を取り戻した藤堂が
隊務に復帰した日


「明が桂のところにいるらしい
今夜、佐々木さんも誘って飲まないかと持ち掛けてきた」


もちろん全員一致で賛成


その夜


島原には、駒乃夫婦も来ていた


「これが皆との最後の宴になるだろうから…」


いつになく、明は穏やかに笑っていた


「ずっと… とか、考えたことなくて
何かを欲しいと思ったこともなくて
でも、今、この瞬間は続いて欲しいな…」


駒乃と話す明の声が皆にも届く


嬉しい半面、寂しくなる





最後の宴