恋する剣士

明は、平然と立っていた


「捕まえろ 慶喜様を狙った不届き者を逃がすな
容保!!慶喜様を頼む!」



「慶喜様こちらへ」





明の肩からは、血も出ておらず、あまりにも平然としていた為、明を気遣う者はいなかった


木に向かった永倉や新選組の姿を見た後
自室に戻り、鏡の前に座った


ーーー はぁ~面倒くさい


刺さった矢を確認した
さほど深くはないが刃にかえしがついていると察した


後で縫えるように着物を綺麗に切り開き脱ぐ

止血用の布と口に加える布を用意して
再び鏡の前に座る


ーーー昴にたくさん殴られたけど
   こんな怪我したことなかったな…
  

昴の顔にあった傷を思い出した