恋する剣士

招待客の前に手を引かれ、席に着く

宴が始まり、皆が酒を飲む


明は、遠くに見える梅に目を向けた



ーーー 晋作君が呆れるね
    花を愛でろって言うだろうね


「クスッ」


思い出し笑いをしてしまい、慶喜に見られる


「すみません 思いの外、花が遠いから」

「ふっ 確かに
後でゆっくり見よう」


慶喜と微笑み合った後、明は永倉に目を向けた


楽しそうに酒を飲み、原田と笑っていた





「姫様もいかがですか?」


近藤が酌をしに来た


「わたくしは、ご遠慮致します」


酒が呑めると知っている近藤が明を見る


慶喜がこちらを見ていないことを確認し

「呑めないことになってる」


近藤が少し笑い
「元気そうで良かった」