恋する剣士

花見当日




慶喜から贈られた着物を着て
化粧をし、髪を結い上げる



鏡で仕上がりを確認して
額に手をあて
己の手の冷たさに目を閉じる



ーーー はあ~ 怠いな




「準備は、まだですか?」

「整いました 今、行きます」


気合いを入れ、立ち上がる


「慶喜様がお待ちですよ!」

廊下からの催促に


「はあ~面倒くさい」


小声で言ってから、慶喜のもとへ向かう







「ほぉー!!!良く似合っておる!!!」

「ありがとうございます」