恋する剣士

明が慶喜に視線を合わせた


「わたくし達、昴に怒られますね!ふふっ」



慶喜が明を抱きしめた


「戻ってくれて良かった」

「そう?さっき困ってなかった?」

「そりゃ困るだろう!大事な姫がそこら辺で寝ていると知ったんだぞ!?」

「普通です」

「普通なものか?こうして熱を出しているのに!」

「ふふっ 暖かい
慶喜様… わたくしは、皇室の娘に認められてません
無理せず、捨て置かれても結構ですので」

「馬鹿を申すな!
やっと… やっと… 手に入れたのに
ん? 寝ているじゃないか」

慶喜の着物をしっかりと握り、すやすやと眠る
明の唇にそっと口づけをする



「やっと…其方に触れられた」