紅葉の葉が地面を赤くしているのを見ながら
なんだか、血溜まりのようだと思うのは
普通ではないだろう

駒乃は、綺麗だと愛でていた


そういう女らしい感情は、未だにない



「アキラ!良い知らせだ!
昴と警備に参加出来るぞ!!」



もっぱら地面の紅葉を見る日々に
慶喜様が心配したのだろう


「良いのですか?」

「ああ」


久しぶりに昴に会えると喜んだのも束の間






その日、襲撃して来た者は、わたくしを狙っていた



昴が手を引き空き家に逃げ込んだ

「昴君?」


昴の息が荒いことに気がついた


昴が… 刺されてる



紅葉のように血溜まりをつくり
呼吸を乱す