恋する剣士

和宮に縁談が浮上した

兄上の勧めで有栖川との婚約だった


しかし、支度を調えているうちに情勢が変化した


徳川家茂のもとに嫁ぐことになった


「謹んでお受け致します」



わたくしが逃げた縁談を妹が受けることに

兄上と妹が仲睦まじく話をしている姿を
他人事のように見てしまう


わたくしが、嫁いでいれば
2人は、ここで仲良く過ごせただろうな



逃げた後ろめたさもあり、会話に入れず
ただひたすらに俯いていた





ここから出たい



わたくしのいるべきは、ここじゃない