「ん?フットサル部?、、、ほんとだ、なんかいいかも」

「でしょ?毎日真面目に練習してるみたいだし、、、」

今でも、なんでこのたった1枚のビラに惹かれたのかは分からない。でも、結果的にこの時の私の直感は良い方向に当たった。

「ってことは、マネージャー?莉乃、吹奏楽はいいの?」
ふと実里が聞いてきた。

「うん。ずっと吹奏楽しかしてこなかったから、大学では違うことしたいと思ってたんだ」
これは大学に入学したときから密かに決めていたことだった。

「そっか。
_____あ、ちょうど今日の夜練習見学あるみたいだよ!」
ビラに書かれているカレンダーを指差しながら実里が言ってきた。

その言葉につられて今日の日付のところを見ると、実里の言う通り「18:00〜21:00 @第2体育館」と書かれていた。
「ほんとだ!」

「早速行ってみる?」
実里が、ちょっとワクワクした顔で言う。

「うん!!行く!」
多分このとき、私は実里以上に期待が顔に出ていたと思う。


何かが、始まる気がした。