「…そこ、あたしの席なんだけど」
「んでさ、やばくね!?
俺どうしようかと思ったわー!」
「…あのさ、聞こえてるよね?席座るのはいいけど、本人が来たらどいてくれない?」
無表情のまま俺の真ん前に立った三井(みい)。
俺はミーってよんでる。
「ミーが来るのが遅いんだろ」
そう言いながら、席からのく俺。
「はあ?わたしはちゃんと始業時間までに登校してますけど」
「俺よりはやく来て、俺が座らないようにすればいいんじゃねえの?」
「なんでアンタを理由にはやく来なきゃいけないのよ」
ミーは「はあっ」とため息をついて鞄を片付けはじめた。
…ちょ、アンタ呼びとため息のダブルパンチは傷つくって。
好きな子の席にわざと座ってわざと怒られる俺って…
ダサすぎてむかつく。