先生。



何から謝ればいいのかわからなくて、大雑把にその言葉を口にした。



100あれば10くらいの私の心。


なのに、司はすぐに100まで戻してくれる。





「そういう時は、ありがとうって言うんだよ」





本当に君は、いつでも私をすくい上げてくれる。





「広いだろ?俺ん家」


「え?」


「でもな、広すぎるんだよ。広すぎて助けを求めることすらできなくなる」





そんなこもった司の声が、部屋に響いた。





「どんなに努力して認められるように頑張っても、永遠には何も残らないんだよ」





…知らなかった。


司はずっと余裕で笑ってて、強い人だと思ってた。





「だから、潤がいてくれて嬉しいかもな」






そう言ってフッと笑うと、司はつけていたマフラーを外した。



私がここにいてもいい理由が、ちゃんとあった。